【2005.05.22】



一九九八年に急逝した人気ロックグループ「Ｘ　ＪＡＰＡＮ」の元ギタリストｈｉｄｅ（本名・松本秀人）さんの記念館「ｈｉｄｅミュージアム」（横須賀市 平成町）が九月二十五日に閉館することが決まった。これまでに三十万人以上が訪れた日本ロック界の“聖地”。熱狂的なファンからは、閉館を惜しむ声も上 がっている。
同ミュージアムは二〇〇〇年七月、「ｈｉｄｅの生誕の地で交流できる場所を」というファンの声を受け、ｈｉｄｅさんの事務所が追悼アルバムの売り上げなど 約五億五千万円を投じ、日本のロックミュージシャンでは初の記念館としてオープンした。セレモニーには、「Ｘ　ＪＡＰＡＮ」のファンである小泉純一郎首相 （当時衆院議員）も駆けつけた。
ｈｉｄｅさんが生前使用したギターや衣装、愛車のほか、幼少時代の愛用品など約千五百点を展示。カフェやライブハウスを併設し、ｈｉｄｅさんの命日（五月二日）などを中心にさまざまなイベントを開催。昨年五月には七回忌も行った。
同事務所は「当初から三年の期限を設けた運営予定だった。ファンのみなさんの支持のおかげで五年まで延長でき、感謝している」と説明する。入館者は現在も減っていないという。
一方、ミュージアムで語り合うことが習慣だったファンからは、閉館を惜しむ声も。五十回以上来館したという女性（23）は「ここで出会った友達がいっぱい る。これからどうしようって感じ」。ファン歴十二年という女性（27）は「ここにくればｈｉｄｅに会える気がした。その場所が無くなるのは寂しい」と話 す。
同事務所は、閉館後も展示物を保存し、何らかの形で公表する道を探りたいという。担当者は「最後に一度は訪れて」と呼び掛ける。今年も五月の命日に献花式、七月の開館五周年などにも記念イベントを開く。
問い合わせは同ミュージアム電話046（822）7700。